三単現 の起源と現在の使い方

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「三単現」を昔勉強した時は、ただただゲームのように、主語に何が来るかによってどういう変形をするのかを当てる、そして動詞の語尾によって、「s」、「es」、「yをとってies」なんて覚えていた。その時はもはや、ただのゲームで、英文法であるという認識すらなかった。

さて、それではこれがゲームではないのなら、三単現とは一体なんだろう。世の中には、ともすれば学習する意味が見出せないものがたくさんあるように見えるが、三単現もその一つだろうか。ここでは三単現とは一体何かという、素朴な疑問からその文法ルールについて解説する。

三単現
目次:
1: 三単現とは
1-2: 三単現の起源
1-3: 三単現の基本ルール
1-3-1: 人称とは
1-3-2: 単数とは
1-3-3: 現在とは
2: 三単現の作り方
2-1: s、sh、ch、o で終わる動詞
2-2: <子音+ y >で終わる動詞
2-3: それら以外の動詞
2-4: have
3: 三単現の文
3-1: 肯定文
3-2 否定文
3-3 疑問文
3-3-1答え方
4: おまけ
5: 要注意事項

1: 三単現 とは

「三単現」の「三」は「三人称」を、「単」は「単数」を、「現」は「現在」を指す。主語が「三人称」で「単数」でかつ「現在」形、つまり「三単現」であるとき、動詞の語尾に「s」「es」「ies」などがつく。
ここまで読んできたあなたはおそらく、「なんでつけるの?」と思っているだろう。わざわざ動詞を変化させるのはなぜだろうか。どこかに意味があるのだろうか。

1-2: 三単現の起源

実は三単元のような動詞の変化は、何も英語に限った話ではない。例えば、言語的に英語と同じゲルマン語類に分類されるドイツ語にも存在する。

【ドイツ語の語尾活用】

人称単数複数
1人称een
2人称stt
3人称ten

実は、主語の人称や時制によって動詞が変化するのは、ドイツ語に限らずイタリア語やスペイン語など、さまざまな言語においても見られる法則である。これは主語と動詞の関係を明確にし、誰が文章における主役なのかをはっきりさせるメリットがある。英語でも昔は人称や時制によって語尾の変化がみられたが、英語という言語の発展の過程において、現在の「三単現」にのみ残った、ということになるようだ。

動詞の変化とは無縁の私たち日本人には、感覚としてはよくわからないかもしれない。もっとも日本語の場合、尊敬語、謙譲語によって動詞は変化する(例:食べる→召し上がる)が、それでも私たちは特に難しいことを考えずに使いこなしてもいる。同じように、英語を使う上で、「三単現」は避けては通れない法則である。それではここから「三単現」の基本ルールを見ていく。

1-3: 三単現の基本ルール

1-3-1: 人称とは

1人称とは

「自分」または「自分を含む」場合。”I”、”we”のこと

2人称とは

一人の話し相手、または複数の話し相手の場合。”you”こと

3人称とは

1人称でも2人称でもない場合。固有名詞や”he”、”she”、”it”のこと。

1-3-2: 単数とは

三単現でいう単数とはその主語になる部分が一人、または一つのことを指す。ちなみに主語が二人以上となる場合、それは「複数」となる。

1-3-3: 現在とは

三単現でいう現在とは「過去」「現在」「未来」の中の「現在」である。
ざっくり言うと現在の状態や、過去現在未来に関わらず行なわれる習慣的な状態(例:太陽が東から昇り西に沈む)に現在形は使われる。
この現在の捉え方は、実は結構奥が深いのでまた別記事にて説明する。

2: 三単現の作り方

三単現の基本は、上記の条件に合致した場合、動詞の語尾に「s」「es」「ies」のどれかをつけることで完成する。
以下ではこれらを、どのようなときに使うのかを見てみる。

2-1: s、sh、ch、o で終わる動詞

動詞の語尾が s、sh、ch、o で終わる場合は原形に「es」をつける。
例:
go → goes
push → pushes

2-2: <子音+ y >で終わる動詞

語尾が「子音+y」の時は「yをとってies」
例:
study → studies
worry → worries

2-3: それら以外の動詞

語尾に”s”をつけるだけ
例:
keep → keeps
get → gets

2-4: have

haveに関しては「has」にする。
He has a pen.
(彼はペンを持っている。)

3: 三単現の文

3-1: 肯定文

肯定文は通常の一般動詞を使った文で先ほど説明した通り、動詞の語尾に「s」「es」「yをとってies」をつける。
He runs every morning.
(彼は毎朝走る。)
She eats the salad.
(彼女はサラダを食べる。)
Kenji studies the history of India.
(ケンジはインド史を勉強する。)
I like the shirt. Yes, it suits you.
(このシャツいいな。 そうだね、似合っているよ。)
He watches TV.
(彼はテレビを見る。)

3-2 否定文

否定文を作る時には、does notまたはその短縮形であるdoesn’tを、主語(he、she、it、単数固有名詞)と動詞の間に置く。すでに三単現を示す「does (not)」が文中に登場しているので、動詞にはつけない。
He doesn’t run every morning.
(彼は毎朝走らない。)
She doesn’t eat the salad.
(彼女はサラダを食べない。)
Kenji does not study the history of India.
(ケンジはインド史を勉強しない。)
I like the shirt. Really? it doesn’t suit you at all!
(このシャツ良いな。まじで?全く似合ってないよ。)
He doesn’t watch TV.
(彼はデレビを見ない。)

3-3 疑問文

疑問文の作り方は、Doesを文頭に持ってくる。動詞は原形のまま。つまり、「s」「es」「ies」をつけないでそのままにする。最後に?(クエスチョンマーク)をつけ完成。

Does he run every morning?
彼は毎朝走ってるの?
Does she eat the salad?
彼女はサラダ食べるの?
Does Kenji study the history of India?
ケンジはインド史勉強しているの?
I like the shirt. Does this suit me? Not at all.
このシャツ好きだな。似合っている?まったく似合っていないよ。

3-3-1答え方

聞かられたことに対して答えるというのが基本。Doで質問されたらdoで返す。
それと同じようにDoesで質問されたらdoesで返す。ポイントはこれだけだ。
Yes/Noで答える。
Yes, 主語+does.
No, 主語+doesn’t(does not).

確認
三単現の文においては必ず「s」「es」「ies」のどれかを使う。しかし文中で登場するのは一回だけだ。そのため疑問文で文頭にDoesが来たり、否定文でdoesn’t/does notを使ったら動詞に「s」「es」「ies」は一切つけない。すでに使っているからだ。

4: ここから先は高校二年生くらいがもつ英文法の知識がある人向け(おまけ)

三単現の「s」「es」「ies」がつくことで考え得る最大の利益は、その動詞がその文における「メインの動詞」だと判断できるところだ。
たとえば「分詞」と呼ばれる現在分詞・過去分詞を使って修飾する文法があるが、過去分詞の形が、過去形と変化がない規則動詞の場合、どれがメインの動詞か判断しづらくなる。
例:
He likes the idea proposed by Lisa.
文章の主役となる主語と動詞は、一つの文の中で一回しか使えない、という厳格なルールが存在する。
そのルールに従うと上記の文はlikes、proposedの二つを使っているので誤っているように見える。
しかし、実際はこの文の動詞はlikesのみ。なぜなら三単現の影響を受けているから。
だからproposedは動詞としての役割ではなく、分詞として存在していることがわかる。このように、複数のルールを組み合わせて、文中の単語の役割を判定することも可能だ。

5: 要注意事項

文法を熱心に勉強するみなさんへ。
あなたがここまで読んで頂けた理由は、あなたが大変熱心に英語と向き合っているから、ということに尽きるだろう。
文法学習は、まるで壮大なパズルのようで非常に面白い。
しかし、あくまでも「文法の学習をしている」のであって、これだけやれば長文が読めるようになる、とは考えないでほしい。
読めるというのは、文法の知識を知っているからできるのではなく、文法の知識を使えるから読めるのである。
知識を使えるようにするためにも、たくさんの英文を読みこなすことを心がけてほしい。
もしあなたの学習目標に「文章を読む力をつける」が入っているのなら。

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AYM Englishの塾長 サイトの管理、運営も自身で行っている。 TOEICスコアは900点 大切にしている事は「やってみなければわからない!」精神で行動する事